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1月 04

048より良い問題解決案を生み出すための手法と考え方

経営や職場の問題解決には大きな手順として「要因分析」と「解決策立案」がある。立案する解決策には並のものからスゴイものまで様々な案が生まれる可能性がある。解決策の善し悪しは、「どんなアイディアが出るか」にもよることであり、常に一定レベル以上の質を得るなら発想のための手法を確実にマスターして使うのがいいだろう。

□ 解決策立案の答えは一つではない
たとえば、「社内の紙を減らす」という問題解決のテーマがあったとしよう。これを実現するための策は無限にある。「不要な帳票の出力停止」、「帳票の統合」、「帳票のオンライン化」、「タブレットで原則ペーパーレス化」、等々、効果もコストも難易度も様々なものがある。要因の分析は事実の追究なので、上手い下手はあったとしてもしっかりやれば皆近い結果となるはずであることと対照的だ。
また、要因分析をした結果をみただけで簡単に具体的な解決策がわかる場合もあれば、「この問題の解決は無理なのではないか」というほどの難しい場合もある。非常に難しいテーマを鮮やかに解決するような解決策の場合、それ自体が「発明」となり、特許を得られる場合もある。

□ 解決策をつくるアプローチは2種類の知的作業
解決策をつくるには、問題を解決するためのアイディアを生み出す作業と、出てきたアイディアをまとめていく作業の過程がある。アイディアを出すのは重要だが、やたらと沢山のアイディアが出ても収拾がつかなくなるので、まとめる作業は必要なのである。
基本的な進め方としては、案をまとめるキャンバス(作業の場)として系統図を使い、テーマから枝分かれさせた案を出す過程でアイディア出しを行なう。アイディアを整理統合する手法としては親和図法(*1)も合わせて使うとよい。

□系統図法の進め方
系統図は木が枝分かれする形につくるもので、「樹形図」と呼んだり、「ツリー」と呼んだりもする。我が国では新QC七つ道具の「系統図法」としてノウハウがまとめられている。
系統図法でいくと、はじめに、左側に「~するには」と書いたボックスをつくる。そこから、「~する」ための案を書いたボックスを右側に置き、線でつなげる。目的と手段の関係になる。
これを繰り返して具体的にアクションができるまで進める。似たようなアイディアが複数でてきたら親和図法の要領で整理統合する。

048-1

 系統図の例

 □ アイディア発想にも手法がある

「~するには」についてのアイディア出しは、思いつくものをランダムに出していくやり方でもいいが、発想法を使うとより効率よく、いいアイディアをだせることが多い。ブレーンストーミング、チェックリスト法、特性(属性)列挙法、NM法などが代表的なものである。

アイディアの発想は、あるときピンときたヒラメキがもとである。テーマが難しければ難しいほど簡単にはひらめかない。偉大な発明、発見などの過程をみてみると、考えに考え抜いたあげくに、何らかのきっかけでひらめくということが多いようである。

私たちの実務においてもこのような原理は変わらないのかもしれないが、一定の期間内に解決策を見いだすとすれば、一人ではなく大勢の頭脳を使うことが「ヒラメキ力(りょく)」アップの一つの方法だ。ブレーンストーミングなども、基本はグループでおこなうものである。

(2012.5.30 執筆:山田 一彦)

 

*1:親和図法:言語データカードを移動させながら整理、発想をするKJ法と類似の手法。新QC七つ道具の一つ。