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1月 04

002小さな会社でも「本当に良いモノ」ができたら進む成功への道とは

イギリスの発明家ジェームズ・ダイソン氏は画期的なサイクロン式掃除機を発明したが、市場に出ていくまでには大きな困難を経験した。無名な企業が、商品を市場にアピールするのはそう簡単ではないが、インターネットが普及したこの時代ならではのやり方がある。

□ ダイソンは困難を乗り越え成功する
顧客価値を格段に向上させる卓越した発明品であっても、市場にでなければ歴史に埋もれてしまう。
イギリスのダイソンは、紙パックを使わず、吸引力が落ちづらいサイクロン式掃除機を製造販売する、1993年創業のメーカーである。発明家のジェームズ・ダイソン氏が5126回もの試作の末に開発したサイクロン式掃除機は、本国イギリスはもとより日本でも人気の商品だ。
画期的な製品開発に成功したダイソン氏は、イギリスの有力メーカーに持ち込むが、掃除機の紙パックが大きな収益源となっていた各社はこれを相手にしなかった。そこで日本でライセンスを取得して製造、販売をしたところ、これがヒットした。その収益を元に本国イギリスで創業して自ら製造、販売を始めたのである。
5126回もの試作というダイソン氏の粘り強さも凄いが、ここで注目したいのは、「良いもの」であっても市場にでていくことは容易ではないということである。

□ 高い顧客価値を持つものは市場が待っている
技術的に優れているものが市場で成功するとは限らない。先端技術を使って、メーカーが自信満々で世に出したものでヒットしなかったものは数多い。顧客からみた価値が低ければ、顧客にとって「すごい技術」は何の意味もないからだ。
技術の優劣ではなく、これまでにない、顧客からみて驚くような価値を持つものが目の前に現われれば、市場は必ず反応する。ダイソンがその例だ。

□ 日本には埋もれた良いものがまだ多いはず
日本のものづくりの強さは、質の高い中小企業、町工場に支えられている。高度成長時代以来の大手組み立てメーカーを頂点とした下請け構造は崩れつつあり、中小、小規模企業も自ら市場を探さなければならない時代になっている。なかには画期的な製品を開発し、世界を相手に商売しているところもあるが、これまで、ものづくりに特化してきた企業が、自社製品を潜在的な顧客に対して、効果的にアピールしていくのは容易なことではない。

□ インターネットは小さな売り手が市場へつながる道
インターネットの黎明期には、個人商店などの小さな売り手でも、Webサイトを立ち上げて販売することで大きく飛躍した事例が多かった。インターネットは、従来、市場にでていくことができなかった力の弱い者にでも、やり方次第では可能になる道が開けているのである。

□ 単純な販売サイトでは恐らくダメ
インターネットが当たり前になった現在では、単にECサイトを立ち上げたり、楽天のような仮想ショッピングモールに店を開いたりしただけでは売れなくなってきている。このような方法では、多くの情報に埋もれて、良いものを良いと伝えるのが難しいからだ。

□ 次々に現われる市場とのコミュニケーション手段を使い分ける
しかし、市場とコミュニケーションする新しい手段は次々と登場してきている。ブログ、ミニブログと分類されるtwitter、Facebookなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、Youtube、口コミサイトなどだ。これらを活用した成功事例もどんどんでてきている。
動く機械など視覚に訴えるものならYoutubeなどの動画サイト、口コミが重要ならSNSやtwitter、背景にある技術力の信頼性や顧客知識を高めるならブログやWebサイト、というあたりが一般的な手段となるが、組み合わせができれば更に効果的である。

□ 自信をもって進んでいこう
新たな顧客価値を創造する良いものができたなら、次は知恵を絞って市場にアピールする段階だ。モノに自信があるのなら、堂々と、粘り強く勝負すれば必ず結果がでるだろう。
(執筆:山田一彦)